今回、いわの美術がお買取りしたお品物は七種天目茶碗です。
京都清水焼作家で天目茶碗も手掛けている谷口良三が監修を行い制作されたもので、裏千家家元15代をつとめた鵬雲斎の書付がありました。
天目茶碗とは天目釉を使って制作された茶碗で、天目釉は鉄分を多く含んでいるため宝石のような美しさを持つ漆黒の釉です。
この天目釉には曜変・油滴・建盞(禾目)・烏盞・鼈盞・能盞(玳玻盞)・天目(只天目)の七種類となっており、今回お買取りした茶碗は七種揃った状態で一揃えとなっているお品物でした。
天目茶碗は中国浙江省の天目山という地名由来しており、日本へ伝来したのは鎌倉時代の事でした。
当時、中国禅宗の中心であった浙江の天目山に留学した禅僧が喫茶の習慣とともに持ち帰った茶碗に鉄釉が掛けられており、それを天目茶碗と呼ぶようになったのが天目茶碗のはじまりでした。
その中でも作る事が難しくとても美しい模様が浮かび上がる油滴天目は中古市場でも高値で取引されています。
もちろん、お買取りした七種天目茶碗にも油滴天目は入っています。
お買取りした七種天目茶碗は1つも欠ける事なく仕覆や共箱もご一緒にお譲りただきました。 共箱にはシミがありましたが、大きなものではなかったので高い評価での買取とさせて頂きました。 この他にも有名作家の茶碗などコレクションアイテム20点程をお譲り頂きました。