今回、いわの美術がお買取したお品物は唐銅鬼面風炉です。
茶道では11月~4月までを炉の季節、5月~10月までを風炉の季節と呼んでおり、風炉は風炉の季節に使用します。
お買取した唐銅鬼面風炉は唐銅という銅と錫の合金で、中国より伝わった最も古い形の風炉といわれ真正の風炉とされています。
鬼面風炉の特徴は切合わせで乳足になっており、鐶付が鬼面で仕付鐶になっています。
そのため使用する釡も風炉の縁にぴたりと合う形の切合釡が使われ、基本的には鬼面風炉とセットになっています。
また、流儀によって鬼面風炉は「真」にのみ用いるところや、鬼面風炉は切合わせなので火が見えない事が夏場の茶事に良いと考える流儀もあるそうなので購入の際は注意が必要です。
お買取した唐銅鬼面風炉についていた釡は風炉と違い鉄製で出来ており、祥雲という銘が刻まれていました。
今回の唐銅鬼面風炉と釡はあまり使用していなかったそうで、傷も少なく割と綺麗な状態で、共箱もしっかりと残っておりましたので高い評価での買取となりました。
また、電熱器も一緒にお譲り頂きましたが、電熱器の方は一度も使用していなかったそうです。
ちなみに茶釜は外側を素手で触ると手の油分によってシミになってしまいますので、買取額が下がってしまいます。
また、しっかりと茶釜の内側を乾かしてから収納しないと錆びの原因にもなりますので、茶釜の扱い、保存方法にも注意を払う事で高価買取へと繋がります。