今回、いわの美術がお買取りしたお品物は輪島塗蒔絵利休茶箱一式です。
茶箱とは、千利休によって考案された棗や茶碗、茶杓といった必要最小限の点前道具一式をコンパクトに収めたものです。
利休形の茶箱は、桐木地で掛子(かけご)とよばれる中蓋が付き、その一隅に茶筅筒を入れる穴が開いています。
お買取致しました利休形の茶箱は、棗・香合・茶筅筒の3点セットと、茶碗、茶杓、小羽根や仕覆も揃った14点をお譲りいただきました。
お買取りした輪島塗の利休茶箱と棗・香合・茶筅筒は、岩に波という蒔絵が施された奥野美峰の作品です。
奥野美峰は、秀逸な輪島塗茶道具を生み出す名工として知られ、今回買取の茶箱と三点セットの作品も卓越された荘厳かつ雄大な蒔絵が描かれ、精巧で非常に高雅な圧巻の仕上りとなっています。
写真にみられる「五山窯」が記されている茶碗は、茶陶を中心に活躍している陶芸家 林淡幽の作品です。
お買取した茶碗は林淡幽の得意とする金襴手の技法が用いられた艶やかな作品となっています。
今回買取の茶箱点前一式は、道具を入れる仕覆という袋もそれぞれに付随しており、お道具自体も一部キズがみられたものの比較的良好な状態でした。
奥野美峰の箱書きと落款付の共箱もあり、総じて高評価となり、高価買取りにて対応させていたただきました。
茶箱の買取査定額は、お品物の状態だけでなく、点前一式の道具の揃い具合や付属品の有無によっても異なります。使用感が少なく、道具が一式揃っていれば、買取査定額が高くなる可能性があります。また、有名作家による作品であれば、高価買取りに期待がもてます。
いわの美術は、美術品・骨董品だけでなく、茶道具の買取も年間多数を誇っています。