今回いわの美術が買取りさせていただいたのは薩摩焼で有名な十五代沈壽官の薩摩網目総透香炉です。 沈壽官窯は代々薩摩焼を造り続け現在の十五代沈壽官まで受け継がれており、主に白薩摩や黒薩摩などを多く作っています。
十五代沈壽官は大学卒業後、京都市立工業試験場、京都府立陶工高等技術専門学校にて作陶に従事し、 1986年にイタリアに留学しました。 1990年には韓国においても修行を重ねて帰国後は十四代沈壽官の工房で補佐を続ける傍らで 伝統技術をふまえた独自の作品を制作して、1999年に十五代沈壽官を襲名します。
以降2000年-2002年の間は襲名記念個展を各地の百貨店やギャラリーなどで開催し、 近年も個展を中心に製作を続け伝統を守っています。
沈壽官の作品と言えば薩摩焼ですが、薩摩焼とは鹿児島県内で焼かれる陶磁器の事で竪野系、龍門司系、苗代川系がございます。 主な窯場は姶良市の龍門司窯、日置市の苗代川窯、鹿児島県の長太郎窯などで初期の薩摩焼においては 豊臣秀吉の文禄・慶長の役の際に同行してきた朝鮮人が島津義弘の保護の下に発展させ、2002年に 国の伝統的工芸品に指定されました。
その中でも沈壽官が作られていたのが白薩摩や黒薩摩で、白薩摩は白陶土で丹精に形成し透明釉をかけたもので 表面の細かい貫入(細かいヒビ)が特徴の1つです。
一方黒薩摩は白薩摩とは対照的に庶民の器として愛されてきました。 桜島を擁する鹿児島は、火山地帯特有のシラス土壌で鉄分を多く含んでいるため地元の土を使うと真っ黒い焼き物が出来上がります。 鉄分が多い土を高温で焼き締めるため、素朴で頑丈な仕上がりが特徴で黒釉、褐釉、蕎麦釉などを掛け作られました。
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