こちらのお写真は、先日お買取させていただきました三代諏訪蘇山の青磁袴腰香炉です。
諏訪蘇山は、明治後期から五条坂で作陶を続ける諏訪蘇山窯で、京焼の青磁の第一人者といわれています。
当代は四代となっていますが、中国の砧青磁の写しを得意とした初代は、当代一の青磁の名手として知られ、「蘇山青磁」と称賛されました。
今回お買取の諏訪蘇山の青磁香炉の共箱は二重箱で、箱書きには何代目の諏訪蘇山であるか記載されておりませんでしたが、共箱の署名や香炉の陶印が蘇山の角印であることなどから、三代諏訪蘇山の作品であると判断することができます。
お買取させていただきました諏訪蘇山の作品は、発色の美しい青磁の袴腰香炉です。
この形の香炉は、中国古代青銅器の器形に倣って作られたものですが、日本では袴を身につけた姿に見て「袴腰」と呼ばれ、香炉として使われてきました。
お買取した三代諏訪蘇山の袴腰香炉は、透き通るような青さが目をひきますが、三本の脚は安定感があり、その先端は釉を無造作に剥ぎ取って素地を見せ、露胎部は赤茶色に焼けているのが特徴的です。
香炉胴部の張りから脚先までくっきりと筋をみせ、平らに開いた口縁など、堂々とした姿で、蘇山青磁の持つ重厚な深みのある独特の青の静かなる気品を感じる逸品をお買取させていただきました。
また、香炉の上にかぶせる蓋は「火屋」とよばれますが、今回お買取の三代諏訪蘇山の青磁香炉の火屋は、精密かつ深く肉彫された雲鶴紋が美しい純銀製のお品で、状態も良好につき、二重箱の共箱と共に高価買取させていただきました。
諏訪蘇山は、いずれの代も香炉、壷、花器、花瓶、香合、などの青磁作品に秀作がみられ、いわの美術でも買取に力をいれております。
何代の作品か不明であっても、作品と陶印や共箱のお写真をお撮りいただき、メールに添付して弊社宛にお送りいただければ、買取査定担当がお調べして、買取評価・査定額などをご案内申し上げます。諏訪蘇山の作品買取なら、多くの買取実績を誇るいわの美術にお任せ下さい。