今回、ご紹介させていただくのは、その名のとおりふっくらとした頬に、表情も幼さが
残る愛らしい姿で人気の、ジュモー社のベベ・ドール(ベベ=赤ちゃん)人形です。
ビスクドールの中でも高い人気を誇っています。
ウィッグは人毛を使用し、瞳には青いガラスの目(グラスアイ)を付けており、
眺めていると吸い込まれそうな印象を受けます。
また西洋人形らしく耳にはピアスホールが空いているのも特徴です。
☆ジュモー社の歴史☆
ジュモー社は、1840年、フランス・パリにて、
ルイス・デジレ・ベルトンと、ピエール・フランソワ・ジュモーによって設立されました。
1849年にパリで開催された万国博覧会にて、人形をお披露目し、その後の博覧会にも
立て続けに出展し評価を受けます。
しかし当時の評価としては、人形本体の出来ばえよりも、着用している衣服等の品質が評価
されており、人形自体には特別な評価がされませんでした。
年月の経った1867年の万国博覧会にて初めて人形本体の評価を受けることになります。
この年は、ピエールの息子であるエミール・ジュモーが入社した年でもあり、モントルイユ
の工場で独自に生産をしたビスクドールで評価をされます。
この事がきっかけとなり、1870年以降、エミール・ジュモーが最初のベベ・ドール
(赤ちゃん人形)を製作し、リアルさを追求したガラスの目(グラスアイ)に、優雅な衣装
を身に纏ったコスチュームにより、高級品としてステータスシンボルを受け、
人気を得たジュモー社は、何全体ものベベドールを生産するようになりました。
1890年代には、年間で300万体以上の人形を製作し、産業上でも成功を成し遂げたと
言えるでしょう。
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お買取りしたジュモー社のお人形は、本体の破損個所も多く状態的には悪いものでした。
しかし、お顔の部分には大きな損傷がなく、綺麗な状態だった事と、
ドレスやウィッグ等の付属品が揃っていた事もあり、お買取りさせて頂きました。
ビスクドールのお買取りではメーカー等によって評価が変わってくるのはもちろんですが、
作られた年代や保存状態が大きく関係してまいります。
また、着ている衣装等の装飾品も当時の物であれば買取額は変動します。
今回のお品は、衣装やウィッグ等の付属品が当時の物でした。
お人形の状態が良ければ、もっと高くお買取りする事ができたかと思います。
どのお品にも当てはまる事ですが、
お品物の状態が価値や価格を決める大きなポイントです。
希少価値のあるお品物ほど、高額で買取りの可能性が高くなります。
また付属品が揃っていないと、買取価格に影響する可能性があります。
しっかりと保存しておくことがオススメです。
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