愛媛県出身の昭和から平成時代に活躍した彫刻家です。
多摩帝国美術学校で学んでいましたが、中退し、吉田三郎に師事します。
吉田三郎は文部省の命により古代彫刻の研究のため一年間でフランス、イタリア、アメリカに留学した経験を持つ日本の美術界の重鎮で、白日会を結成しています。
伊藤五百亀も白日会に出品しており、戦後は日展作家として活躍しました。
日展では連続で特選となり、文部大臣賞を受賞し、日展理事などをつとめ彫刻界の振興に尽力してきました。
写実を基礎とした人物像が特徴の伊藤五百亀の作品ですが、真摯で誠実な人柄を反映した伸びやかで重厚な作品が多く、愛媛県の西条市には数多くの作品が設置されており、なかでも野口英世の像がある大保木中学校では美術教員として子供たちを指導していた事があります。
また、伊藤五百亀が亡くなってから数年後の2013年には伊藤五百亀の作品や制作に使用した道具を展示する「五百亀記念館」が開館しています。