茨城県出身の昭和~平成時代に活躍する日本の彫刻家です。
人間の生をおおらかに肯定し、作品の内奥から湧きあがる精神性を表現しようと挑んできた彫刻家と評され、初期の頃から一貫して裸婦像手掛けています。
特に女性と鳥を組み合わせたモチーフを得意としており、時にはこの二つが融合している残酷なようで不思議と人間らしさも感じる作風も見られますが、これも精神性を表現する作品として評価されています。
日本芸術院会員、日展常務理事、日本彫刻会理事長、岡山県美術家協会会長、岡山大学名誉教授、元倉敷芸術科学大学芸術学部長などをつとめ、自らの制作活動のかたわら、後進の指導にも尽力しています。
現在は岡山県佐山のアトリエで、音楽教師をしていた妻の影響を受け、ショパンなどのクラシックを聴きながら制作を行っています。
また、スケッチに出かける時は絵の具だけ持参し、そこら辺に生えているススキを筆として使用しているそうです。
茨城大学教育学部を卒業していますが、ドナテッロのリアリズムに魅かれ渡欧し、イタリアに2ヶ月ほど滞在し、自身の彫刻の方向を定め、帰国してからは妙で感性豊かな作風で日展を中心に多くの女性像を発表していきました。
そんな中、野外彫刻も多数手掛けており、『ももたろう』シリーズの彫刻群や、『七つの子』の像など子供の世界を扱った作品も展開しています。
一方で岡山大学、倉敷芸術科学大学などで教鞭をとり、多くの後進の指導にあっている事から教育・指導者としても有名で、日本の彫刻界に大きな功績を残しています。