群馬県出身の彫刻家で、作品5点がブルガリア政府による買い上げとなる実績もある事でも知られています。
桑原巨守は群馬県沼田市で生まれ、東京美術学校彫刻科(現・東京芸術大学)で学び、塑像技術も習得しており、仏教や神話を題材とした彫刻家・関野聖雲にも学んでいます。
二紀展で初入選を果たした後も同展にて受賞を重ね、その実力が認められると女子美術大学の教授に就任しており、教授就任後も受賞を重ねていきます。
桑原巨守の作品は裸体彫刻ではなく着衣を身にまとった美しい女性の具象彫刻で知られており、風を感じる事が出来る躍動感あふれる作品や光を感じる事の出来る作品などがあります。
また、初期の頃には抽象的な作品も制作しており、この頃が自身の進むべき道の分岐点だったと語っています。
その他にも代表的な女性像だけではなく、プロ野球の中日ドラゴンズで活躍していた落合博光選手の像も制作しており、作品に触ってみると筋肉の表現が見ため以上にパワーを感じる事が出来るといわれています。
桑原巨守がこの世を去ってから遺族により370点の石膏原型が寄贈され、群馬県渋川市にある桑原巨守美術館におよそ500点の作品が所蔵されており、常時数十点の作品が展示されています。