東京都出身の昭和~平成時代に活躍する日本の彫刻家です。
本格的に彫刻家として取り組むようになったのは27歳になってからで、それまでは野外広告や看板などの企画施工を行う三美工芸で働いていました。
川崎普照自身が一番好きなものは自然で、人間も自然の一部と考え、人体は最も複雑でバランス美を持っているとして、自分がどれだけ自然に近づけられるかを課題に制作活動を行っています。
彫刻の世界とは一切関係なく育った川崎普照は、結婚を機に妻の父親が彫刻家の平野啓吉だった事がきっかけで彫刻に興味を持ち、太平洋美術学校に入学して彫刻の勉強を始めました。
彫刻家としては27歳という遅咲きでのデビューでしたが、在学中に日彫展初入選・奨励賞、翌年には日展で初入選を、更に2年後には日展で特選を受賞するなど、彫刻家として順調なスタートを切りました。
そんな中、義父である平野啓吉は平櫛田中の彩色をしており、川崎普照もその仕事を手伝うなど平櫛田中との関わりも深く、人間味あふれる豊かな創造性を持っていた平櫛田中に大きく影響され、この時に自分流の制作理念を築き上げました。
その後もヨーロッパへ数回研修旅行をしており、自分が良いと思ったものを取り入れ、他人に高く評価される事よりも、自分が良いと思ったものを制作する事に意味があると語っています。