長崎県出身の昭和~平成時代に活躍した日本の彫刻家です。
日本を代表する芸術家の1人で『長崎平和祈念像』を制作した北村西望の長男として生まれ、新文展や日展で活躍した彫刻家として知られています。
北村治禧は彫刻家を志して上京し、東京都北区に居を構え、18歳の頃に東京美術学校彫刻科入学し、在学中に文部省主催の文展と称される美術展覧会で初入選を果たしました。
東京美術学校彫刻科を卒業し、同校の研究科を修了した後も新文展、日展を活動の場とし、特選や日本芸術院賞、文部大臣賞など多くの受賞を重ねていきます。
このように受賞歴の多い北村治禧ですが芸術家としての活動のみだけではなく、日展評議員、日展常務理事、日展顧問など名誉ある地位にも就任しており、国家勲章である勲三等瑞宝章も受章しています。
主にブロンズを素材として活用していた北村治禧の作品は、妖精シリーズやそれぞれ違ったポーズをとっている女性像などがあり、父である北村西望の影響を感じる写実性が高い評価を受けています。