煉瓦に人物、山水、草花などの模様を彫刻したもので、中国独特の装飾工芸です。
古い建築彫刻に使われており、寺院や墓室などでよく見られます。
煉瓦自体が中国で使われるようになったのは周の時代からだといわれており、工芸品として発展の兆しを見せ始めたのは春秋戦国時代からでした。
秦の時代に入ると彫刻として更に発展し、秦の都咸陽の遺跡からは竜風紋が彫られた煉瓦が発見されました。
漢の時代では煉瓦彫刻は頂点を極め、盛んに行われ、精巧な作品が数多く残されています。
唐の時代では立体的に作られるようになり、宋の時代では煉瓦彫刻の技法が初めて書物で紹介されるようになりました。
こうして発展を遂げた煉瓦彫刻は、北京煉瓦彫刻、天津煉瓦彫刻、山西煉瓦彫刻、徽州煉瓦彫刻、蘇州煉瓦彫刻、広東煉瓦彫刻、臨夏煉瓦彫刻(河州煉瓦彫刻)など7つの流派に分かれています。