北海道出身の昭和~平成時代に活躍する日本の彫刻家です。
日展で活躍を見せ、「現代の名工」の称号を受けている実力の持ち主で、仏像を中心に欄間や衝立の制作を行っています。
また、裸婦像も多く手掛けており、その特徴は着衣も一緒に表現している事が多く、独特の世界観を持っています。
井波彫刻協同組合理事長をつとめており、『星えに』というブロンズ作品を皇室に献上した経験もあります。
北海道で生まれ育った善本秀作は、富山県の3代・加茂蕃山に入門しました。
3代・加茂蕃山は井波彫刻の作家として知られており、井波彫刻とは江戸時代中期、瑞泉寺本堂再建のおり、本堂彫刻のため京都本願寺より御用彫刻師・前川三四郎が派遣されました。
その時に地元大工・番匠屋九代七左衛門らがこれに参加し、前川三四郎について彫刻の技法を本格的に習ったのが始まりの彫刻です。
そのため、井波彫刻は東本願寺、東京築地本願寺、日光東照宮など全国各地の寺社、仏閣の彫刻を数多く手がけ、それと並行して一般住宅欄間、獅子頭などが多く作られています。
善本秀作もそんな井波彫刻の作家として技術を磨き、木彫では仏像や欄間、ブロンズでは裸婦像を手掛けるなど、日展作家として活躍を見せました。
日展に出品を重ねる他、現在は富山県にアトリエを構え東京・大阪を中心に個展を開催しており、その圧倒的な技術力で見る者を魅了し続けています。