兵庫県出身の昭和~平成時代に活躍する日本の彫刻家です。
「一木造り」という日本古来の木彫技法を追求し、行きついた末に出来上がった作風が、極端にデフォルメされた華奢な少年少女をモチーフにした作品でした。
その世界観はとても奇妙に感じ、決して万人受けする作風ではありませんが、「精神=魂」としての人間像を制作するという棚田康司の制作態度を伺う事ができます。
木を素材としているため、「気の合う友達のような、これだと思う木」を見つけ出す事から棚田康司の作品作りは始まるそうです。
東京造形大学を卒業すると東京芸術大学大学院で更に技術を磨き、個展やグループ展を中心に作品を発表していきました。
2001年には文化庁芸術家在外研究員としてベルリンへ留学しており、帰国後の作品は更にデフォルメ化が進み、今にも折れそうな弱々しい身体の少年少女を彫った作品であっても抜群の安定感を感じる作品へと進化を遂げました。
現在は神奈川県茅ヶ崎市在住し、アトリエを構え、精力的に彫刻家として活動を続けています。