東京都で生まれた禅僧で、現在相国寺、金閣寺(鹿苑寺)、銀閣寺(慈照寺)の住職をつとめている事はとても有名です。
初名は有馬永頼、法諱は承黙、大龍窟とも号しています。
能書家としても知られており、書や茶道具の極書などを手掛けています。
有馬本家当主有馬頼寧の従兄弟にあたる分家有馬正頼男爵の次男として生まれ、母も旧沼津藩主水野家当主水野忠亮子爵の娘という家柄に生まれましたが、幼い頃に両親が離婚し、その事がきっかけで京都臨済宗相国寺僧堂に入門します。
京都の仏教界を震撼させていた「古都税」という1985年から1988年に実施されていた地方税をめぐって京都市と対立しており、拝観停止という戦術で古都税を廃止に追い込む事に成功しています。
しかし、書や掛軸、茶道具の極書などで美術業者から得た揮毫の謝礼を税務申告していなかったとして、問題になった事もありました。
また、一族には「有馬記念」に名を残す元農林大臣で日本中央競馬会2代理事長・有馬頼寧や、直木賞作家・有馬頼義がいる事は広く知られており、幼稚園時代は今上天皇のご学友だったそうです。