岡山県出身の陶芸家で、古備前の土味と作風を生かした独創的で豪快な作品で知られており、高い人気を誇っている備前焼の作家です。
明治大学農学部を卒業しており、一般企業に勤めていましたが、古備前の魅力に惹かれ、窯を築き、本格的に作陶を行うようになります。
その後、備前焼の研究者で知られる桂又三郎に師事し、古備前を研究しながら自らの作陶に取り入れていきました。
研究熱心な性格と行動力が重なり、桂又三郎から「末恐ろしい」と言われたその才能は、まさに「鬼才」という言葉がぴったりな作風を展開しています。
ろくろは形成は備前の土味の良さを殺してしまうと、紐造り、手捻りを基本とし、登り窯を使って450時間前後も焼成しています。
そのこだわりは土作りから始まっており、土を手で丁寧に練上げ、手よりで大きな石を探し、一つ一つ取り除いていくため、土作りには半年の時間をかけているそうです。
こうして出来上がった作品は古備前と見間違うばかりの出来栄えで、オブジェに近い作品も素晴らしいものが多く、高い人気を誇っています。
主に東京や大阪などを中心に個展を開催しており、海外の美術館にも作品が収蔵されています。