富山県出身の鋳造家で、高岡を代表する釡師・般若勘渓(はんにゃかんけい)に師事して鋳金を学びました。
師である般若勘渓は日本伝統工芸展で数々の受賞歴を持ち、宮内庁正倉院の依頼により正倉院宝物の複製も行っており、ろくろの技術を駆使して銅と錫の合金を用いて鋳造する砂張(さはり)を得意としており、金谷浄雲も最初に弟子入りしてから40数年間は般若鋳造所において唐銅風炉を主とする茶道具制作に携わってきたため、しっかりとその技を受け継いでいます。
金谷浄雲は鬼面風炉、朝鮮風炉、琉球風炉をはじめとした風炉制作に定評があり、風炉以外にも蓋置、皆具、花入などの茶道具の制作を行っており、風炉においては釡師・高橋敬典(重要無形文化財「茶の湯釡」保持者)との共作が多く、市場にもよく出回っています。
また、現在では作り手がほとんどいない共耳風炉、長足風炉なども得意とし、伝統技法を受け継ぐ数少ない作家の一人として制作活動に励んでいます。