福岡県出身の陶芸家で、高取焼を手掛けています。
本名を弘と言い、楽山は号になります。
兄は14代亀井味楽として活躍しており、16歳の頃から兄のもとで作陶の修行を始めました。
兄の補佐を行う傍ら、自身の作品も制作しており、福岡県美術展に出品を重ね、初入選してから連続して入選を重ねました。
その実力が評価され、佳作賞、福岡県市長賞、福岡県県知事賞を受賞するまでになります。
その後、活躍の場を広げ、日本伝統工芸展、西日本陶芸展、毎日陶芸展などにも入選を重ねるようになります。
日本工芸会会員となると兄から独立し、楽山窯を築きます。
この楽山という号は大徳寺管長方谷浩明老師より授かったものです。
亀井楽山が手掛ける高取焼とは黒田藩藩主・黒田長政が朝鮮出兵の際に連れ帰った陶工が焼いた焼物が始まりとされており、小堀遠州に好まれ、遠州七窯として遠州好みの茶器が多く焼かれていました。
高取焼は陶土と七色の釉薬が特徴で、楽山は薄造りで綺麗さびの遠州高取の再現につとめ、昔ながらの蹴ろくろを使って登り窯で焼成しています。
伝統的な高取焼を基本にしながらも独自のユニークな造形によって現代風の茶陶を中心に制作しており、茶碗、水指、香合、菓子器などに秀作が見られます。
また、現代好みの日用品の制作も行っており、高取焼を広める事にも尽力しています。