愛知県出身の陶芸家です。
父親も同じく陶芸家で杉浦芳樹といい大江文象、北大路魯山人、河村喜太郎らに師事しており、文展や日展に数回入選経験を持ち、その他にも様々な賞を受賞している瀬戸の実力ある作家です。
父親も陶芸家という事で幼い頃から陶芸に親しみ育った杉浦文泰は、信楽焼の作家で伝統と創造を重んじる勝尾青龍洞の初代と当代に師事しました。
修行を終え、瀬戸に戻ると家業である兎月窯にて作陶を開始します。
瀬戸焼の技法をベースに柚子肌に瀬戸黒釉を施す「柚子黒」を駆使して独自の表現を追求しており、茶器、花器、酒器などに多く見られます。
国内の有名百貨店での個展を中心に活躍しており、現在は瀬戸陶芸協会会員として、瀬戸焼を世に広めるために独自の表現を追求しながら、精力的に活動を続けています。
また、陶芸界には「御題茶碗」という宮中の年中行事である「歌会始め」に出される和歌のテーマにちなんで制作される茶碗があるのですが、杉浦文泰も手掛けており、コレクション性の高い茶碗として陶芸ファンからも一目置かれる存在となっています。