アーモンド・マルセル Armand Marseilleを買取ります
ドイツのビスクドールの工房名で、1896年にエドマンド・ノッチとその妻であるエミリーが父親の家の一部屋を借りて人形工房を始めた事からその歴史が始まりました。
様々な型番号で多くの人形を手掛けてきたアーモンド・マルセルですが、その中で現在でも人気が高いのが370というタイプのビスクドールです。
生産当時も高い人気を誇っていたため、大量生産されており、現存する数が多く中古市場でも比較的入手しやすい値段で取引されています。
しかし、370というタイプには「フローラドーラ」と名付けられて販売されたビスクドールがありました。
なぜ名前が付けられていたのかは現在でも謎のままになっていますが、個体によってクオリティに違いのあるアーモンド・マルセルのビスクドールの中でも完成度が高く、スリープアイという人形を横にすると目が閉じる仕掛けが施されています。
この他にも390というタイプはアメリカでの需要拡大に大きく貢献し、アーモンド・マルセルの大ベストセラーとなり、制作され続けました。
アーモンド・マルセルのビスクドールは顔と手足の先が陶器製で、胴体部分は革で出来ているのが特徴で、クロスボディに木毛を詰め、ビスクのヘッドにはアーモンド・マルセルのブランド名が付けられています。
ちなみにその前身となる人形は小さな陶器製の人形と紙が原材料のペーパーマッシュ人形でした。
アーモンド・マルセルは自身のブランドとしてビスクドールを発売していた他、ドイツやアメリカのドールメーカーにビスクドールヘッドを供給していたこともあり、非常に沢山のビスクドールが造られていました。
しかし、エドマンド・ノッチが亡くなった後は彼の息子・オットーが会社に入り、母親のエミリーと共に経営に携わり、第二次世界大戦後にオットーと彼の妻・ヘルゲによって戦争のため生産を停止していた人形生産を再開させていますが、工房は閉鎖となってしまいました。