上品で落ち着いた色合いと繊細な文様が魅力の、色鍋島の花瓶をお買取りいたしました。
色鍋島は江戸時代に最も精巧で美しいと讃えられ、それを守り抜き 一子相伝で受け継いだのは今泉今右衛門家です。
12代 今泉今右衛門は、上絵付けの技術で無形文化財の指定されるなど、高い技術を誇る名工として知られています。
今泉今右衛門と鍋島焼
江戸時代、鍋島藩(佐賀藩)は有田焼で海外貿易や国内向けの陶器の製造に成功していました。
そこで民間向けではなく将軍家や諸大名への究極の献上品を生み出す為に、有田と伊万里の間に位置する大川内に窯が築かれたのが鍋島焼の始まりです。(1628年)
鍋島藩の御用窯として採算は度外視した上で、完璧な素材を厳選し、全てに一流の技を求め分業が徹底され、今泉家は御用赤絵屋として色付けを担当します。
鍋島焼は鍋島藩の威光の象徴であり、作品や技術が外部に漏れないように関所を設けるなど厳しく取り締まり『秘窯の里』と呼ばれました。
陶工たちは隔離された一方で待遇面で優遇も受けます。
明治になり廃藩となると、1871年 鍋島焼は全てのサポートを失い解散しました。
そこで10代 今泉今右衛門は鍋島焼を復興する為に立ち上がります。
分業で担当した絵付けのみではなく一貫した制作に転向し、1873年には本窯を築き、慣れない窯焼きにも奮闘しました。
個人の力で江戸時代の全盛期のレベルまで到達するために、経済的・技術的に苦労を重ね、それは息子の11代と孫の12代に引き継がれ達成されます。
今和泉家がなければ、鍋島焼の復活はありませんでした。
やはり本業の絵付けが極上であり、色鍋島で無形文化財に指定されるなど非常に高い評価を受け、現在は14代が受け継いでいます。
色鍋島
色鍋島は鍋島焼の一種であり、藍色の下絵に赤・淡緑・淡黄の3色だけで上絵付をしています。
究極の素材を使用する一方で華美な装飾は避け、幾何学模様や季節の草花や野菜などを和風に描いており、江戸時代の日本の美が表現されました。
色鍋島は素焼きの後、染付で輪郭を描き高温の本焼、そして3色の色付けである上絵付けを施し、赤絵窯に入れ低温で焼き付けます。
3回も窯に入れて焼成することから、よりコストと手間のかかる高級品です。
江戸時代は民間に流通することはありませんでしたが、明治以降は手放された作品などが外国人や裕福層に流れていき、世界的に知名度を上げました。
現在は若手が伝統を守りつつも個性豊かな色鍋島を生み出し、進化を続けています。
12代 今泉今右衛門の作品をお買取りいたします。
いわの美術では12代 今泉今右衛門の作品を探しています。
12代は研究熱心で鋭い鑑識眼を持った素晴らしい陶工であり、優れた図案、熟練の曲線、見事な色の濃淡から、中古市場でも高い人気です。
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