絵画の買取実績豊富ないわの美術では、シュルレアリスム運動やオートマティスム手法の確立に貢献したアンドレ・マッソンの油彩画をお買取り致しました。
フランスに生まれたアンドレ・マッソンは、幼い頃から絵を描く事が好きで、11歳ではブリュッセル王立美術学校で絵画の勉強を行います。
その後、マッソンが通っていた美術学校で、当時主任教授を務めていたベルギー象徴主義の美術家コンスタン・モンタルドからの紹介でパリの詩人エミール・ヴェルハーレンと出会います。
マッソンの絵を見たエミール・ヴェルハーレンは、画家としての将来性を感じマッソンの両親を説得してエコール・デ・ボザールに入学させました。
美術学校で絵画の勉強を行っていたマッソンですが、1914年に第一次世界大戦が始まり、当時17歳だったマッソンは兵士として戦場に参加しなくてはいけなくなり、絵の勉強を一時中断して翌年の1915年に戦場へ向かいました。
戦場では、多くの死に目に遭遇し残酷な現実を目の当たりにしますが、マッソンの心には恐怖と「死のエクスタシー」を2つ感じるようになり、この体験が後のマッソンの作風に生かされる事となります。
マッソンは、初期の頃パブロ・ピカソなどが創設したキュビスムの作風を多く描き、その後非現実的なシュルレアリスム、描くという意識に囚われる事のない無意識のオートマティスムなど様々な作品を描き上げました。
シュルレアリスムから離れるとスペインに移住したマッソンは、ギリシア神話やスペイン文学、スペイン市民戦争などを題材としますが、この頃から戦争で感じ取った暗い闇が暴力的な作風、神話などの書物からエロティックな作風へと進化していきました。
今回お買取りしたアンドレ・マッソンの作品は、「サン・ヴァンサン通り」というタイトルで、肉筆のお品物です。
サン・ヴァンサン通りは、フランスにある昔から変わらない風情漂う通りとして有名で、歌の歌詞に出てきたり、多くの画家が風景を描いた場所でもあります。
お買取りしたお品物は、油絵でサン・ヴァンサン通りの風景を描いた作品で、額や額裏に少し汚れや傷がありましたが、有名なアンドレ・マッソンの肉筆作品とあって高評価でお買取り致しました。
いわの美術では、アンドレ・マッソン以外にもオートマティスムで自身の世界観を確立していったジョアン・ミロや、シュルレアリスムの代表的な作家でもあるサルバドール・ダリなど様々な作品をお買取りしております。
実家のお片付けや、事務所の整理、遺品整理などで出てきた絵画の売却先をお探しでしたら、是非いわの美術までお気軽にお問い合わせ下さい。