AN IVARSSON PRODUCTはハンドメイド・パイプメーカーのイヴァルソン・ファミリーが生み出した製品であり、初代シクステン・イヴァルソン、次代はその息子のラルス・イヴァルソン、当代は孫娘のナナ・イヴァルソンです。
それぞれ同じ『AN IVARSSON PRODUCT』の刻印を使用していますが、ラルスとナナは刻印に加えてイニシャルや名前などが入ります。
シクステン・イヴァルソン (Sixten Ivarsson 1910~2001)
ハンドメイド・パイプの父、全ての始まりとも言われる巨匠です。
シクステン・イヴァルソンはスウェーデンの貧しい家に生まれ、8歳の時には父親が他界し、満足な教育も受けられず非常に苦労しました。
30代で結婚しデンマークに移り住み、義理の家族のツテで集金人の仕事を始めます。
非常に器用で、自転車の修理などで小金稼ぎもしていました。
ある日、自分で作ったパイプに柄を取り付けてもらおうとパイプ修理店に行きますが、修理工は長期の病欠、しかも店にある切削加工をする機械も壊れています。
その場で機械を修理し、自分のパイプの柄を取り付けることにも成功したシクステン・イヴァルソンは、すぐにその店で修理工、そしてパイプメーカーとして働くこととなりました。
始めは古典的な形状のパイプを作っていたのですが、1950年代後半に機械ではなくフリーハンドで切削したパイプを作り出し、それまでになかった新しい形状はすぐに人気となりました。
1960年代初頭に弟子も取り始め、ボー・ノルド、ヨーン・ミッケ、イエス・コノウィッチ、アルネ・ユングなど後世の高名なパイプ職人を育てます。
自身の作品の素晴らしさと、数々の巨匠を輩出したシクステン・イヴァルソンは、まさにパイプ界の伝説です。
ラルス・イヴァルソン(Lars Ivarsson 1944~2018)
ラルス・イヴァルソンは8歳から父親シクステンの仕事場で小遣い稼ぎをしていました。
それは床の掃除に始まり、やがてパイプの修理となり、最後には自分でパイプを作るようにもなります。
非常に多才で4言語を操り、大学で経済学を専攻し卒業しますが、パイプ職人の道を選び、父親から学んだ法と技術を更に洗練させ、新しい物にしました。
現代のパイプ職人はラルス・イヴァルソンが改良した手段と技術を使用しています。
また、ラルス・イヴァルソンのパイプは父親をも凌ぐと言われており、中古市場でも高い人気です。
ナナ・イヴァルソン(Nanna Ivarsson 1974~)
ナナ・イヴァルソンは9歳ですでに自作パイプを販売したという逸話を持っていますが、彼女もまた多才で絵やモデルなどにも興味がありました。
18歳の時に祖父シクステンに弟子入りし、良き師そして祖父との時間を楽しんだそうです。
そんな中、超難関で500人の応募から12人しか合格しなかった工業デザインの学校に見事合格し5年間通うこととなりました。
卒業後は2年間工業デザイナーとして働きましたが、パイプへの気持ちが強くなり父ラルスに師事することとなります。
父ラルスは思いの外厳しい先生でしたが、娘の能力を信じていたようで、1年後には亡き祖父シクステンが昔使っていた工具と機械を持たせて店を構えさせました。
ナナ・イヴァルソンはその古い機械に囲まれていると祖父シクステンに見守られているように感じると言います。
祖父シクステンと父ラルスの両方から引き継いだ伝統と確かな技術に加え、デザインが洗練されていることが魅力であり、現代の最高峰のパイプ職人の一人です。
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