パイプのシェイプについて
パイプには実にさまざまなシェイプ(型)があります。パイプメーカーのカタログを広げてみると、多くの種類があり、それぞれメーカー独自の型番号がつけられていることがわかります。
パイプのシェイプはメーカーによって微妙に違いがあったり、サイズ・色・仕上げによって大きく印象が変わりますが、日本パイプクラブ連盟による大まかな分類は以下の4つのタイプに分けられます。
・ビリヤード型とそのバリエーション
・アップル型とそのバリエーション
・ブルドック型とそのバリエーション
・ベント型とそのバリエーション
上記、4タイプがいわゆるクラシックタイプで、他にデニッシュタイプやモダンデザインのシェイプなどがあります。
※デニッシュタイプ:デンマークでつくられるモダンデザインのパイプで、第二次世界大戦後に造られるようになりました。すでにクラシックともいえる定着したシェイプですが、ここのデザインに特定のシェイプ名はつけられていません。(一部はデンマーク以外のパイプメーカーでもつくられています)
パイプには、マシーンメイドのものとハンドメイドのものがありますが、ハンドメイドパイプには、上記クラシックタイプを基本にしたシェイプと、自由な形を追求したフリーハンドとがあります。 代表的なパイプのシェイプは以下の通りです。
ビリヤード
もっとも基本のシェイプです。幅広く使えるパイプなので、初めてのパイプがビリヤードシェイプだった方は多いのではないでしょうか。シャンク、マウスピースともまっすぐなスタイルが特徴で、太めのもの、全体に長いもの、短いものなど様々なものがあります。
リバプール
ビリヤードのシャンクを長くのばした肩で、短いテーパー型のマウスピースがつきます。
カナディアン
ビリヤードのボウルにロングシャンクのついたパイプです。シャンクの断面が横オーバルであることが、リバプールとの違いです。スマートな印象なシェイプであることから、愛好者の多い型です。 ロバットビリヤードのボウルに極端に短いサドル型のマウスピースをつけたシェイプで、スポーティな印象のパイプです。
ポット
やや口径が広く浅いボウルのパイプで、火つきの悪い英国タイプのミクスチュアなどを喫うのに適しています。
ダブリン
ボウル、トップがひらいた漏斗型のボウルを持ったパイプで、すっきりとした印象の型です。
スクエア
ボウルもシャンクも角柱型で、ボウルは角をカットしてあります。男性的な印象の型で、パネルと呼ばれることもあります。
アップル
全体に丸みを帯びたボウルを持つパイプです。リンゴ型の暖かく柔らかな印象の型で、マウスピースはテーパー型とサドル型があります。
プリンス
アップル型のボウルを浅くしたエレガントな印象の型です。この名は英国プリンスオブ・ウェールスが愛用したことに由来します。
ブルドック
独特の男性的な印象の人気の型で、ボウルの鉢巻き型のラインが極めて特徴的です。シャンクはエッジを上下左右に立てた角型で、マウスピースはテーパーとサドルがあります。
ブルカップ
プリンスに似たボウルに鉢巻き型のラインをつけたパイプでやや小型のものが多くみられます。
ローデシアン
ボウルの背丈の低いブルドッグで、鉢巻きの部分がブルドッグよりも大きく張り出した形をしています。シャープな印象の型ですが、ボウルが浅いので煙草の量はあまり入りません。
ローデシアン・ベント
ローデシアンのボウルにベントしたシャンクとマウスピースのついた非常に美しい、人気のシェイプです。
ベント
シャンクとマウスピースが曲線を描く美しい型のパイプです。ベントの強弱によってプルベント、ベント、ハーフベントに区別されることもあります。
ズル
ダブリン型に近いボウルに緩くベントした、シャンクとマウスピースのついた曲線的な型のパイプです。
パイプや喫煙具の買取についてはこちら