イギリスのパイプブランド~ファルコン Falcon
システム・パイプと呼ばれる機能性を重視したパイプのカテゴリーの中でも、特徴的なステムの形状が目をひくファルコン・パイプ。
ファルコン(Falcon)は、科学的原理と精巧な技術をパイプのデザインに初めて導入したメーカーです。
ファルコンのパイプは1936年、アメリカのフォートウェイン・インディアナ州出身のエンジニアであったケンリー・バグによって発明されました。
ファルコンの創立者ケンリー・バグは、かつてよりパイプ愛好家で、従来のブライヤーパイプなどの喫煙に飽き足らず、自身のエンジニアとしての経験から、雲が冷たい空気に触れると雨になるという原理をパイプに利用すれば、よりよい喫煙が可能になるのではないかというアイディアを思いつきました。
この原理を実現するパイプをつくるために、ケンリー・バグは、熱伝導のよいアルミ製のシャンクを使用することを思いつき、ファルコンの特徴であるブライヤーのボウルとアルミ製のステムという構成が生れました。さっそく試作に取りかかりますが、結果は思っていた以上によく、この原理を応用したパイプが商品として生産されることとなりました。
ファルコンのパイプの原理
ファルコン・パイプは、アルミ製のシャンクを採用することにより、極めて短時間に熱を消散させることを可能としています。これはエアーホール(シャンクの柄の部分)を3本に分割していることと、アルミ二ウムのステムに刻まれた細かい溝によるもので、このファルコンの特徴的なパイプの構造が、タバコの味を損なわずに煙を効果的に冷ます効果をもたらしています。
また、ファルコンのパイプのボウルの受皿の部分には、ドライリングが装着されていますが、このドライリングが燃やされたタバコの不要な水分・ジュースが吸収して、取り除く働きを持っています(ファルコンのパイプはドライリングがなくても問題なく吸うことができます)。
さらに、ボウルはブライヤー製なので、一般的なパイプに近いスモーキングが楽しめ、またスペアのボウルも単品で販売されているので、付け替え・取り替えも自在です。
こうした特徴を持つファルコン・パイプはアメリカ・フォートウェインで製造開始され、のちにイギリスのブレントフォードに生産拠点を移し、現在に至っています。
クールでマイルドな味わいを実現したアルミ素材のステムのファルコンのパイプは、軽量でメンテナンスも楽、喫煙時に煙を効果的に冷やす構造が高い評価を得て、世界中のスモーカー達に愛用されています。
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