ブライヤーパイプ・木目の種類
ブライヤーパイプの価値を決める重要なポイントとなる木目(グレイン)は、根瘤のことで、木に栄養や水分を運ぶ導管の目を指しています。
木目は、根瘤の中心から放射線状に広がっていき、中心ほど目が詰んで真っ直ぐで、外側にいくほど、木目の硬い部分の幅が広がり、乱れてきます。
また、根瘤が育つ土の環境によっても木目は異なり、痩せた、砂や岩が多い荒れた土地でゆっくり時間をかけて育った根瘤のほうが、木目も緻密で硬く重いものとなるといわれています。
ここではブライヤーパイプの木目の種類について、日本パイプクラブ連盟の説明をもとに触れます。
ストレートグレイン
ブライヤーパイプの木目というとまず挙げられるのが、ストレートグレインです。これは文字通り真っ直ぐな木目で、板材でいうところの柾目に相当します。しかし、根瘤は基本的に導管が放射線に外側へ伸びているため、桐の柾目のような平行な柾目にはなりにくく、しかも地中で石や固い土の層にしいたげられて成長するため、ごく稀にしか完璧なものはありません。したがって、柾目が真っ直ぐで等間隔に密に詰んでいるもののほうが高価とされています。
バーズアイ
鳥の目のような形をしたもので、これはストレートグレインの直角な切断面に出る小さな渦巻き状の木目です。いくつかかたまったやや大きいものをバーズネストと呼ぶ場合があります。左右対称のパイプの場合、ボウルの左右側面にこのバーズアイが出るものと、前後に出るものとがあります。ボウルのトップ部分と底部分はストレートグレインとなります。 ストレートグレイン同様、目が密に詰んでいるもののほうが高価とされています。
フレームグレイン
”フレーム Flame=炎”のようなグレインという意味で、ストレートに相当する木目が真っ直ぐではなく、炎のように揺れて放射線に伸びるものをいいます。ブライヤーの表面に近い硬い部分にあらわれる木目です。
クロスグレイン
1つのパイプにストレートグレインとバーズアイを巧みに組み合わせたもので、主に、左右非対称のデザインに多くみられます。木目の美しさを強調するように、ハンドメイドパイプ作家によって意図的にデザインされることが多くみられます。デザインは様々で、左右非対称のフリーハンド・パイプがほとんどですが、ハンドメイドをコピーしたマシンメイドも量産されており、かならずしもハンドメイドのみに可能な木目とはいえなくなっています。
ミックスドグレイン
ストレートグレイン、バーズアイなど、上記以外の木目のパイプがこれに相当します。ストレートの部分やバーズアイの部分、あるいはそれらが妙にねじくれてしまったり、時には、通称オバケまたはボウズという木目のない部分があったりするものもあり、すなわち、ほとんどのパイプがこれに相当します。
パイプや喫煙具の買取についてはこちら