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古民具の楽しみ方・お手入れの方法

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古民具の魅力・楽しみ方


古民具は、昔から長い間、日常生活において使われてきた家具や道具、生活雑器のことをいいます。

レトロな雰囲気をもつ古民具は、現代の大量生産の工業製品にはない、安らぎや落ち着きが漂います。


長年愛情を込めて大切に使われ続けてきた木工品の古民具であれば、使うほどに磨き込まれた表面の独特の艶が帯びてくると同時に、内面的にも味わいが増していきます。それが深みとなって表現され、現代の人々の心を惹きつけるのです。


古民具の楽しみ方は人それぞれですが、インテリアのディスプレイとして使われたり、そのままの用途で使われたり、時には、本来とは別の用途で使われたりもします。


例えば、長火鉢などは、和のお店などでディスプレイとして置いておくだけで、周囲の空間を和のテイストに変え、あたたかいものにしてくれます。また、そのままの用途としては、鉄瓶をのせて湯を沸かすために使うことも可能です。

そして、ガラス板を嵌め込んで、テーブルとして使うなど、本来の用途とは異なる楽しみ方をすることもできます。


古民具のいろいろ


火鉢


暖房具の一首である火鉢は、中に炭火などを入れて、手足の暖をとったり 、湯を沸かすために使われます。火鉢は電気ストーブにはない暖かみがあります。

よくみられる丸型の丸火鉢のほか、小さめな手あぶり火鉢もあります。やきものの染付火鉢などは、品があり、置くだけでも和風インテリアになります。


長火鉢


長火鉢は、長方形の木製箱型の火鉢です。燃料の主流が炭である長火鉢は、江戸~明治時代にかけて一般庶民に普及しました。みているだけでも、ほっこりとした人の温もりを感じさせてくれる長火鉢は、ガラス板をのせてテーブルにみたてて使ったり、灰落としの部分に飾りものを置いて楽しんだり、抽斗を物入れに使ったり、使う人次第で様々な楽しみ方ができます。


銭箱


銭箱(銭函)は、銭を入れておく金庫の役割をする箱で、施錠の仕掛けや鋲打ちをして頑丈な作りになっています。

かつては商店の帳簿などで重宝されていた品です。貨幣が、重い銭から紙幣の円に変わると、銭箱はその役目を終え、いつしか商家の蔵や倉庫に忘れ去られていきました。

レトロな雰囲気から和風なインテリアのディスプレイとして人気です。


行燈


行灯は、燃料に菜種油を使った江戸時代を代表する住宅用照明器具で、明治時代に入っても、数多く使われてきました。庶民の生活では、菜種油よりも安い魚の油を主に使い、夜になると行灯で手元だけを照らし、裁縫などを行ったといいます。


火が消えないように紙が貼られた行燈の明るさとしては、60ワット、おおよそ電球の50分の1であったといいます。

行燈の形状には一般的な四角行燈のほか、少し手の込んだ六角行燈などがあり、現代の電器製品の方が、便利なのはいうまでもありませんが、行燈の淡い灯、部屋に落ちる光と影など、なんともいえない味わいと、すっきりとしたデザインでインテリアとしても好適です。


その他の古民具として柱時計、踏み台があります。また、蔵の扉として使われていた蔵戸、建物の間仕切りである格子戸・帯戸・鏡戸といった建具も古民具といえます。



木製品・古民具のお手入れ


▼長年使われ、大事に磨き込まれたことによる、木工品古民具の渋いツヤは、骨董ならではの魅力のひとつです。

この古民具の味わいを守り続けるには、木綿の布で根気よく、から拭きすることが基本です。

漆塗りのものの場合は別として、木地のままのものは水分を嫌うので、水を使うときは固くしぼり、さっと拭いて、仕上げのから拭きを忘れずにします。


▼引き手など金属類の汚れは、油を付けて磨くなどせず、木綿のから拭きが基本です。サビが浮いてきて目立つようなときは、動物の骨や角などで加減しながらこするとよいとされています。


▼木製品の古民具を傷めてしまう原因のひとつが湿気です。保管は、風通しのよい場所に設置し、換気を心掛けましょう。背後の壁に接していると、外気湿や結露などの影響を受けやすいので、壁から少し離して置くことも大切です。また直射日光も避けましょう。



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