【骨董品買取の豆知識】クムやイスファハンなど、高価買取される高級絨毯・ペルシャ絨毯の種類
家具やインテリアアイテムの中でも、高価でコレクションとしての価値が高いと言われているペルシャ絨毯。長年ペルシャ絨毯を大切にしながら暮らしてきても、家の建て替えやリフォームなどで手放さざるを得ない方もいるでしょう。そのようなお悩みをお持ちなら、骨董品買取店で査定依頼されることを検討してはいかがでしょうか?
今回は、骨董品買取店での高価買取を期待できる、ペルシャ絨毯の種類についてご紹介します。
ペルシャ絨毯の種類について
ペルシャ絨毯とは、現在のイラン・イスラム共和国で織られた絨毯のことを言います。起源をさかのぼると3,000~4,000年ほど前の紀元前になるとも言われ、古代ペルシャの時代から伝統的に作られ続けてきた、おそらく世界的にも歴史的にも最上級の手織り絨毯でしょう。
世界中の数ある有名美術館にも所蔵されており、権威あるオークションでもたびたび取引対象となっています。この観点から、ペルシャ絨毯は単なるインテリアアイテムを超えた芸術品・伝統工芸品と呼んで然るべき逸品なのです。
その産地によって、さまざまな個性や特徴が表れている点がペルシャ絨毯の特徴です。中でも有名な産地としては、「クム」「タブリーズ」「イスファハン」「ナイン」などが挙げられます。ここでは、クム・タブリーズ・イスファハンの製品についてご説明しましょう。
【1】クム
クムはペルシャ絨毯の産地としてはそれほど古くありません。ペルシャ絨毯の代表的な素材であるウールではなく、シルク(絹)素材が多く用いられている点が特徴です。シルクの絨毯は、敷く向きや角度によって色味や柄の風合いが異なって見えるという魅力があり、敷き方を変えて雰囲気に変化をつけられるよう、やや小型のサイズで作られています。
また、ペルシャ絨毯ならではの伝統的な色柄にこだわらず、新しさやファッション性の高さにもこだわったデザインを次々と生み出しています。モダンでクールな雰囲気のインテリアにもよくなじむため、日本でもクム産のペルシャ絨毯は安定して高い人気があります。
【2】イスファハン
イスファハンは、16~17世紀サファヴィー朝時代のペルシャの首都だった都市で、いわゆる古都にあたります。イスファハン産のペルシャ絨毯は、繊細かつ豪華絢爛な色柄で知られ、そのゴージャスさと格調の高さは圧倒的です。
価格もその豪華さ相応ではありますが、絨毯を敷く室内もそれなりに格調高い雰囲気が保たれていないと合わないこともあるため、実際に活用するにあたっての難易度は高めでしょう。
【3】タブリーズ
タブリーズ産のペルシャ絨毯は、トルコとの国境が近いという地の利を生かし、絨毯を生産する職人たちが、他国との交易で得たさまざまな地域のデザインアイデアを古くから活用していたことで知られています。
絨毯を製作するための設備などにも新しい技術を積極的に取り入れており、手織り技術にもそれを反映させています。精緻で乱れのない織りは機械生産と間違えられるほどで、複雑な織り模様や絵画のような柄なども、タブリーズ絨毯の得意とする分野です。
ペルシャ絨毯の骨董品的価値について
ペルシャ絨毯の価値を計るには、産地や品質がまず第1の基準となりますが、最近では、どの生産工房で作られたか、つまり「ブランド」が査定に影響を及ぼすようになりました。もちろん、絨毯そのものの発色の深さや柄の美しさ、状態の良さなどもその価値を左右します。
おわりに
今回は、骨董品・美術品としての価値も高いペルシャ絨毯の種類や特徴についてご紹介しました。もし、自宅でお持ちのペルシャ絨毯の売却をお考えなら、まずは専門業者でクリーニングをするなど手入れをしっかり行った上で、骨董品買取店に査定を依頼するのがおすすめです。
本当に良質なペルシャ絨毯は、大切に手入れをしていれば長年使っても大きく品質を損ねることはありません。また、少しの汚れや傷であれば修復を行える専門業者が存在しますから、自分でむやみに直そうとせずに、専門業者にクリーニングを依頼するか、そのまま査定にお出しください。
「いわの美術」では、ペルシャ絨毯の買取も行っています。無料査定も可能ですので、ぜひご利用をご検討ください。