かわいらしいお菓子や動物、楽器などを形どった小箱をご存知でしょうか？小箱の外側だけでなく、蓋を開けてみると中にも絵や文字が染め付けられています。リモージュ焼きはフランス南西部にある磁器の街で作られている焼き物です。リモージュは、フランスのパリから400キロ程離れたところに位置します。ボーンチャイナと呼ばれる磁器作りに欠かせない「カオリン」という成分が含まれる陶土の鉱脈が西洋で初めて発見された地であり、ながい間、高い対価を支払って中国から磁器を輸入していたヨーロッパで初めて磁器を作る事が出来た地でもありました。リモージュボックスはポーセリンの技術だけでなく七宝・金工の技術も伴うリモージュだからこそ生まれた「掌の上の芸術」と言える逸品でしょう。
手のひらに乗り、ポケットに入る小さなリモージュボックスは、元々はコロンブスによって大陸から輸入された嗅ぎタバコを入れるために貴族が作らせた品でした。18世紀の貴族たちは装いに合わせたオリジナルのリモージュボックスを何十個も作り、貴族同士で自慢しあいました。
クラスプと呼ばれる留め具の部分には手を掛けず、ヒンジという蝶番の下側から静かに開きます。
密閉度が高いリモージュボックスは留め金が固めに作られているため、180度開き切ることはありません。上側のポーセリン部分は決して引っ張らずに扱います。
フランス貴族の人々と同じように
など、デザインにより使い方も様々です。
季節おりおりの主題も色鮮やかに表現されたリモージュボックスは、茶道の茶事で香合の見立てに用いる方もいらっしゃるようです。
一つ一つが手書きの一点ものであり、クラスプの細工や型も同じものが殆どないリモージュボックスは、まずはフランス現地の信頼できる工房からの直輸入を公式に表明している販売元でお買い求めになることが一番になります。
リモージュボックスの真贋の基準は 1891年にthe McKinley Tariff Lawにより定められています。
必ず開けて頂いた内側や外側の裏底部にとても細い面相筆で「Limoges France」と書かれ、「Peint Main」または「Peint a la main」「Fabrique et peint a la main」 という文で手書きの品である事を示し、最後に工房の名前、あるいは工房名のイニシャル、作家名、シリアルナンバーなどを記しています。贋物である場合は先に紹介した書付はなく「Limoge China」と短く書かれていることやリモージュの類似品の「Amoge」が使われる場合があります。ヒンジが緩く180度近くまで簡単に広がってしまう場合にも贋物を疑います。またご購入された際の外箱と証明書などがそろっている場合、査定に大きな差が出ますのでぜひ一緒に査定にお出しください。
いわの美術では繊細でバラエティ豊かなリモージュボックスを査定し、お買取りしております。
色数が多くて絵付けが大変細かいリモージュボックスや、底にしっかりと工房の名前が書きつけてある場合、スマートフォンやデジタルカメラでリモージュボックスの写真を２～３枚（全体・銘書き部分・付属品など）お取りいただくだけで簡単な査定をお出しいたします。
中でもChamart Exclusives, Inc.のリモージュボックスはBERNEYSNEWYORKや銀座和光など高級セレクトショップや百貨店で取り扱われています。出張査定につきましても、まずはお電話やメールでお問い合わせ下さい。細かくお品数が多いリモージュボックスは、上の写真のようにあらかじめテーブルの上に並べて撮影した写真をご用意くださいますと査定がとてもスムーズです。何センチくらいの大きさなのか、コレクションの品数はいくつあるのか、どのような経緯で入手されたかお書きいただき、無料オンライン査定の入力フォームからお問い合わせ下さいますと、直に査定担当者と連絡を取り合えるため、こちらは特にお勧めです。
リモージュボックスをはじめとして、集めていたものの譲り手がなかなか見つからなくて困っていませんか？
いわの美術がそのようなお客様にお力添え出来れば幸いです。
