クルボアジェはフランスのコニャック地方で造られるブランデーの事で、フランスのコニャック地方で造られるブランデーはコニャックと呼ばれています。
コニャックと呼べるにはフランスのコニャック地方で造られる事が第一条件となっており、その他にもAOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)というフランスの品質保証の条件を満たした製造方法を行っている事が条件となっています。
クルボアジェはコニャックの大手メーカーとして知られ、レミー・マルタン、カミュ、マーテル、ヘネシーと合わせて5大コニャックメーカーとしてその名を連ねています。
また、クルボアジェという発音は難しく、日本ではクルバジェなどと表記される事もあります。
クルボアジェは1805年にワイン商であったエマニュエル・クルボアジェによって創業されました。
エマニュエル・クルボアジェは安定したコニャック造りを行うために、ワイン商で培った知識をいかし、各地のブドウの生産者の元を訪れ最高のコニャックを造り出すためのブドウや原酒の買い付けを行いました。
こうして出来上がったコニャックを皇帝ナポレオン1世に献上したところ、大変気に入られ、ナポレオン1世がセントヘレナ島へ流刑になった時も、クルボアジェのコニャックを持って行ったといわれています。
その後もナポレオン3世の御用達となったクルボアジェは2人のナポレオンから愛されたという事で「ル・コニャック・ド・ナポレオン(ナポレオンのコニャック)」と呼ばれるようになりました。
また、コニャックにナポレオンの名を冠したのはクルボアジェが始まりとされており、以後、ナポレオンはコニャックの代名詞としての印象が強くなりました。
しかし、ナポレオンという名称はあくまで等級であって、その位は決して高級の部類に入るものではありません。
ただクルボアジェのナポレオンは過去に2人のナポレオンが愛した事から分かるように、こだわり抜いた品質の上に成り立っています。
クルボアジェでは買い付けた原酒と自社蒸留の原酒をトロンセやリムーザン産のオーク樽でじっくり熟成させ、1年目の熟成は新樽、2年目以降は古樽を使用するなど、樽を使い分けブレンドを行っています。