江戸切子を買取ります
江戸末期から始まった硝子の表面に文様が施してあるガラス工芸品です。
江戸大伝馬町のビードロ屋、加賀屋久兵衛が金剛砂を用いて南蛮人によって持ち込まれたガラス製品の表面に彫刻で模様を施したのが始まりとされています。
当時は透明な鉛ガラス(透きガラス)に模様が施されていましたが、現在の江戸切子は色被せガラスや薩摩切子の技法であったホイールを用いたものへと移行しています。
江戸切子の最大の特徴は矢来・菊・麻の葉模様など着物にも見られる身近な和の文様を繊細に表現しているところです。
経済産業大臣指定伝統的工芸品に認定されており、東京を代表する工芸品として知られています。
江戸時代から始まった江戸切子ですが、同じ「切子」の名を持つ薩摩切子とは差別化されてきました。
薩摩切子は発祥してから10年ほどで製造されなくなってしまいましたが、江戸切子は今日まで進化を遂げながら続いています。
ちなみに薩摩切子は現在は復興され、製造が行われるようになりました。
明治時代に日本の近代的なガラス生産の試みが始まり、イギリスからカットグラス技師・エマヌエル・ホープトマンを招聘し技術の伝授が行われると近代的な技法が確立し、日本のガラス工芸は向上しました。
それは江戸切子にも影響があり、切子のカット技術の向上、色被せガラスの技法・素材は色ガラスの層は薄く鮮やかなものへと変化していきました。
そのため、製品は食器からランプに至るまで多様な形で普及し、高級品としても支持されるようになりました。
こうしてカガミクリスタルや東洋佐々木ガラスなどのガラス工芸のメーカーが誕生し、現在のニーズにあった江戸切子を作り続けています。
また、東京都の周辺では職人と加工場・工房によって職人組合が結成され、江戸切子の職人育成や活性に力を注いでいます。