珠洲焼を買取ります
珠洲焼は平安時代末期~安土桃山時代に石川県珠洲市周辺で作られていた日本を代表する焼物の一つとして知られています。
また古墳時代から平安時代にかけて作られていた須恵器の技法を受け継いでいるとされています。
珠洲焼は北海道南部から福井県南部にかけての日本海側に広く流通した中世日本を代表する焼物の一つです。
しかし、理由は解明されていませんが戦国時代に入ると忽然と姿を消したため、幻の古陶と称されています。
珠洲焼は須恵器の技法を受け継いでいるといわれており、鉄分を多く含む珠洲の土を粘土紐で巻き上げ、形を整えた後に釉薬を使わずに1200度以上の高温で焼く「燻べ焼き(くすべやき)」という技法を用います。
このように高温で焼成を行うと、溶けた灰が自然の釉薬となり、素地が炭化する事で珠洲焼独特の灰黒色の艶が生まれ、鉄と灰の融合を感じる事ができます。
また珠洲焼は一般的に「珠洲焼=黒い」というイメージが強いですが黒一色ではなく、釉薬を一切使用しない焼成を行う事で知られている珠洲焼は、自然釉ならではの予測不可能な風合いと心惹かれる色合いが特徴的です。
珠洲焼の研究が進んでいくと、幻の古陶を復活させたいという地元の人々の熱意が原動力となり、昭和53年に珠洲市陶芸センターにて見事、復活を遂げました。
蘇った珠洲焼からは深い黒の輝きと手仕事ならではの温もりを感じ、これまで謎のベールに包まれていた珠洲焼は復活した事で再び、大衆の心を掴んでいます。
また再興後、珠洲焼に情熱を注ぐ現代の陶工が誕生し、新たな歴史をスタートさせています。