矢筈を買取ります
矢筈は踏み台を使う事なく掛軸を掛けるための道具で「掛け棹」「掛棹」「掛物棹」が元来の名称とされています。
矢筈はもともと、矢の尾部を弓弦に当てるためにV字に加工された部分の「矢筈」が由来だといわれています。
茶道具のように、「これは茶碗や水指などに見立てることが出来る」という発想から生まれたとも考えることが出来ます。
矢筈の全長は1メートル程で様々な素材がありますが主に竹を使用し、棒の先端に掛軸の紐を掛けるためにさすまたをイメージさせるU字型になっています。
矢筈を使って掛軸を掛ける際に、重力に任せたまま上から下に勢いよく掛軸を開くと掛軸の破損につながる事があります。
正しい手順として、巻紙を取り風帯を下に伸ばして巻きぐせを直した後に片方の手で掛軸の真ん中を持ち、空いている手で掛緒の中央に矢筈を当て、矢筈を上に持ち上げ掛軸が釘などに掛かっているのを確認できたら矢筈を外し、掛軸の軸先(両端)を両手で持ち、静かに下ろす事でトラブルを防止出来ます。
矢筈には1本の竹で出来ているものや2~3本に分かれている組み立て式のもの、金属で作られている矢筈もあります。
中でも、すす竹で作られたようなアンティーク調の矢筈は壁面インテリアとして扱われる事もあります。