【小林 斗盦】文化勲章受章者の買取作家・取扱い一覧

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小林 斗盦

小林 斗盦
小林 斗盦(1916年~2007年)

小林 斗盦 文化勲章受章者

小林斗盦は篆刻家(てんこくか)として初めて文化勲章を受章しました。

その実力は篆刻だけにとどまらず、書道家である他、文字学、印学の造詣が深いことでも知られています。


 小林斗盦

小林斗盦は1916年に埼玉県の川越で祖父の代から印象業を営む家に生まれ、10歳の頃から篆刻を学びました。

書にも興味があり、中学生の時に書道家の比田井天来(ひだいてんらい)を度々訪問し、第89回日本美術協会展に入選など才能を見せています。

中学卒業後は父親の知人の紹介で篆刻家の石井雙石(いしいそうせき)に師事しました。

1938年22歳の頃から書と篆刻の両方で受賞を繰り返し、1941年に篆刻家の河井荃廬(かわいせんろ)の門下となりますが、1945年の東京大空襲により河井荃廬が亡くなってしまい、書家の西川寧(にしかわやすし)に師事となります。


1950年には34歳の若さで日展の特選を受賞、1959年 新日展では特選・苞竹賞を受賞しました。

その後も日展や新日展に作品を出品し続け、数々の受賞の他に審査員や常任理事にも選ばれています。

篆刻界の重鎮として活躍し、2004年に篆刻家として初めて文化勲章受章となり、91歳の生涯を閉じるまで多くの素晴らしい作品を残した篆刻家です。


 漢委奴国王印の真偽論争

約2000年前に中国の皇帝から日本に与えられたとされる金印『漢委奴国王印 (かんのわのなのこくおういん)』は江戸時代(1784年の説が有力)に発見され1931年に国宝に指定されています。

福岡の志賀島で百姓が偶然発見したそうですが、他に出土品がなかったり、その百姓の存在自体が怪しいなど不自然な点が少なくありません。

有名になりたかった学者によって江戸時代に制作された偽物だ、という説もあり度々調査が行われていました。


漢委奴国王印の真偽が論争される中、一石を投じたのが小林斗盦です。

小林斗盦は篆刻や書に留まらず、1948年に中国古代学者の加藤常賢から文字学を、1953年には太田夢庵から中国古印学の指導を受け、日本にある中国の古印を探訪した他、かなりの数の中国の古印や書画の優品を収集し長年研究を続け、その実力は本場中国でも高い評価を受けています。

1967年 小林斗盦は東洋文庫での講演『漢代官印私見』の中で、漢委奴国王印は刻印技法や字体などからみて本物である、と論証し、そのことから本物説に大きく傾きました。


歴史の教科書にも登場するこの漢委奴国王印は、その後2006年に千葉大学教授の三浦佑之によって偽物であるとする新説が大々的に論じられ、現代の科学的な検証を取り入れてもなおはっきり本物とも偽物とも言えない状態が続いています。


小林 斗盦年表

1916年 埼玉県川越市に生まれる。本名庸浩(ようこう)
1928年 埼玉県立川越中学校 入学
1931年 書法を比田井天来、篆刻を石井雙石に師事
1933年 埼玉県立川越中学校 卒業
1937年 東方書道会展 初出品
1938年 大日本書道院第2回展 特選銀賞
1939年 東方書道院第8回展第4部(篆刻) 褒状主席
1939年 大日本書道院第3回展 特選銅賞
1940年 興亜書道連盟第2回展 特選首席
1940年 東方書道会展第9回展第4部(篆刻) 特選
1941年 東方書道会第10回展第4部(篆刻) 特選
1941年 新井琢斎に連れられ河井荃廬を訪問し、荃廬門下となり篆刻を学ぶ
1942年 東方書道会展第11回展第4部(篆刻)で特選受賞
1945年 西川寧に師事
1948年 第4回日展 初入選
1950年 第6回日展 特選
1949年 加藤常賢に文字学、漢籍で師事
1953年 太田夢庵に中国古印学の指導を受ける
1959年 第2回新日展 特選・苞竹賞
1962年 第5回新日展審査員(以後 多年にわたり歴任)
1966年 日展評議員
1967年 東洋文庫での講演「漢代官印私見」で、「漢委奴国王」金印の真偽論争に終止符を打つ
1976年 改組第8回日展 文部大臣賞
1984年 日本芸術院賞・恩賜賞
1984年 日展理事 就任
1985年 中国杭州の印学団体 西冷印社 名誉理事に推薦
1990年 勲三等瑞宝章 受章
1990年 日本篆刻会(93年全日本篆刻連盟と改称)結成、初代会長 就任
1993年 篆刻家で初の日本芸術院会員となる
1993年 日展常務理事、謙慎書道会董事、全日本篆刻連会長、読売書法会常任総務、全日本篆刻連盟会長となる
1994年 謙慎書道会常任顧問となる
1994年 北京で初個展(中国美術館) 1996年 日展顧問
1998年 文化功労者
2004年 文化勲章 受章 (篆刻家として初)
2007年 死去 享年91 叙従三位
2016年 生誕百年記念『小林斗盦 篆刻の軌跡』(東京国立博物館)

小林 斗盦代表作

●祭姪文稿(臨書)  (1938年)
 大日本書道院第2回展 特選銀賞

●朱文印『妄言対詩書適意親魚鳥』  (1939年)
 東方書道院第8回展第4部(篆刻) 褒状主席

●摩苔除菊蠧移蘭飴  (1948年)
 第4回日展 初入選

●耕鑿誰知帝力尚羊人在羲皇(白文)  (1950年)
 第6回日展 特選

●鉤有須  (1959年)
 第2回新日展 特選・苞竹賞

●大象無形  (1976年)
 改組第8回日展 文部大臣賞

●杯盤狼藉  (1982年)
 東京国立近代美術館蔵

●桑遠能邇(白文円印)  (1984年)
 日本芸術院賞・恩賜賞 受賞 (1983年、改組第15回日展出品)

●游干藝 (2006年)
 90歳 最晩年作

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