歴史の古い筆で、真となる毛に和紙を巻、その周りに動物などの毛を植えて穂を作るという「巻心造り」という製法で作られています。。
正倉院には、聖武天皇ゆかりの御物(ぎょもつ)が当時のままの姿で伝えられています。
その中に、17点の「天平筆」と大仏開眼の時、用いられたという大筆「天平宝物筆」が納められています。
この筆は日本最古の筆と言われています。
穂の部分についてですが、すべての筆が、当時の中国の製法である「巻心造り」と呼ばれる製法で造られていました。「巻心造り」とは、中心になる命毛に紙を巻き、その次に毛、次に紙、また次に毛という具合に数段重ねて行き、最後に上毛で被い、形を整えるという製法です。
主に写経用などに使われる事が多い筆です。