唐硯(とうけん)は中国で作られた硯の事で、日本で作られる硯と比べると石質が硬く、質が良いとされています。
ちなみに日本で作られる硯の事は和硯(わけん)と言います。
唐硯は石の産地や形式、彫刻などによって様々な種類が存在しており、中でも端渓硯(たんけいけん)、歙州硯(きゅうじゅうけん)、洮河緑石硯(とうがろくせきけん)、澄泥硯(ちょうでいけん)が有名です。
これらは唐硯の「四宝」と呼ばれ、人気の高さと希少性から偽物も多く出回っています。
中でも端渓硯は唐硯の代名詞と言われており、日本でも多くの端渓硯を見る事ができますが石紋が美しい端渓硯は貴重なため、多くのコレクターから人気を集めています。
中国で硯が作られるようになったのは漢の時代で、最初は陶器で作られていました。
その後、六朝時代に石で作られるようになり、現在のような形になったのは五代十国時代から宋代にかけて作られるようになりました。
中国では「顔を三日洗わなくても硯は毎日洗え」という意味のことわざがあり、大切に扱われ、代々受け継がれている唐硯もあるようです。
~硯の買取はこちらへ~