製造年=1944年
製造者=ピニオン社
製造国=スイス
「アルパ」(Alpa )とは、元来スイスのピニオン社(Pignons S.A. )が、ジャック・ボゴポルスキー設計のボルカIを原型に、1944年から製造した24×36mm(ライカ)判一眼レフカメラのブランド名である。
1944年に、最初のカメラ「アルパフレックスⅠ型」(ALPA-Reflex, Model)が発売。これは、ウェストレベルファインダーを持つ一眼レフカメラであるが、連動距離計を併せ持つ。1946年には、「アルパフレックスⅡ型」(ALPA-Reflex, ModeⅡ)を発表。距離計連動機構がマウント下に移されカムの影がスクリーンに映らないよう改良されたモデル。途中でシンクロ機構を装備した。ヒット作となり1952年までに4645台が生産された。
1949年には「アルパプリズマフレックス」「Alpa Prisma Reflex)が発売。 世界初の45度プリズムファインダーを装備する。プリズムファインダー採用の一眼レフカメラとしても、コンタックスS、レクタフレックスに次いで3番目と草創期の製品である。
「アルパ」はジャック・ボゴポルスキー設計として知られるが、1952年発売の「アルパアルネア4型」(Alpa Alnea mod. 4)からはピニオン社独自のカメラとなる。アルミダイキャストを採用しレンズマウントを変更する等完全に新設計となった。当初は「アルパアルネア」銘だったが1956年に「アルパレフレックス」に名称変更された。
1960年代になると、名称を「アルパフレックス」から単に「アルパ」に変更。斜め45度ファインダーと決別し、角型のアイレベルファインダーとなった。