創業年=1951年
創業者=バルデヴェク
創業国=旧東ドイツ
ベルカ(VEB Belca)は、第二次大戦後の東ドイツの人民公社であるカメラメーカーである。大戦前はドイツのバルダ社としてカメラを製作・販売していたが、東西ドイツになって、ドレスデンに残された工場・設備機器、社員らが人民公社化された。ブランド名は「Belca」である。VEB Belcaは、1950年代半ばまでは創業していたらしい。35mm判フォールディングカメラ「BelticaⅠ」、ブローニ判の「BelfocaⅠ」などのカメラが知られている。
ベルカの前身は1908年創設のマックス バルデヴェク社までさかのぼる。カメラアクセサリーを製造していたが、その後、1920年代後半に乾板とロールフィルムカメラの製造を開始。1935年には、バルディナ(Baldina)で35mmフィルムカメラに進出している。第二次大戦後に東西ドイツに別々の会社に変わった。
ベルカ社のカメラの商品名も、戦前の「バルディナ」(Baldina)は、「ベルティカ」(Beltica)とかえて販売された。「BelticaⅠ」は、1951年頃に製造していたカメラで、35ミリパトローネフィルムが使用できる。蛇腹カメラで、左側にシャッターボタンがあり、右側は前蓋のロック解除ボタンになっている。底に巻き上げノブ、巻き戻しノブがあって、1枚撮る毎に、巻き上げノブ横のスイッチを押すと次のコマへ進める構造である。レンズは「Meyer-Optik Trioplan」(1:2.9 F=50mm)。また、
120フィルムカメラ「BelfocaⅠ」(6×9判)は1950~59年にわたって製造された。