創業年=1959年
創業者=稲盛和夫
創業国=日本
京セラのカメラ事業は、1983年にカメラメーカーだったヤシカを吸収合併した時からスタートした。ヤシカの事業を引き継いだ京セラは合併後も高級機のコンタックス、低価格機のヤシカの各ブランドでカメラ生産を続けた。しかし思ったような利益があがらず、2005年9月、コンタックス事業終了に伴い、カメラ事業から撤退を発表し、2007年に完全撤退した。
1986年、国内向けの普及機としてオートフォーカスコンパクトカメラ「京セラTD」から京セラブランドで生産を開始した。しかし海外市場を重視した旧ヤシカの戦略で海外における「YASHICA」ブランドの知名度が高かったため、海外向けの低価格機は引き続きヤシカブランドで販売された。
カメラ生産は1984年12月以降、長野岡谷工場がコンタックスブランドやヤシカブランドの一眼レフ、北海道北見工場がヤシカ/京セラブランドのオートフォーカスコンパクトカメラを担当したが、1988年の国内生産体制再編でカメラ生産ラインは長野岡谷工場に一本化された。しかし光学機器事業本部は合併時の期待どおりの収益を上げることができず、2007年にカメラ事業から撤退した。
京セラはヤシカと合併後、ヤシカが持っていたカール・ツァイスのレンズを搭載した「コンタックス」ブランドのカメラを相次いで発売した。コンパクト機では、レンズにゾナーを搭載した単焦点コンパクト機である「コンタックスT」シリーズが高級コンパクトカメラという分野を築いた。また一眼レスカメラではコンタックスマウントを採用したライカ判マニュアルフォーカスカメラのフラッグシップ機となった「コンタックスST」(1992年発売)がある。