創業年=1930年
創業者=鈴木作太
創業国=日本
「ズノー」とは、ズノー光学工業のカメラ、レンズのブランド名である。1960年代に一旦は消滅していたが、2007年にフォノン社から発売されたワイドコンバーターに「ズノー」の名称が冠せられる形でブランドが半世紀ぶりに復活した。ブランドとして確定したのは、1950年に世界初の35mmカメラ用の50㎜F1.1標準レンズ、その後100㎜F2、35㎜F1.7という当時世界一明るいレンズの開発成功だった。
1930年、鈴木作太が帝国光学研究所設立し、レンズを製作していた。戦時中に日本海軍から要請を受けて50mmF1.1の研究がスタート。1950年に「ズノー」ブランドとして、「ズノー50mmF1.1」(12枚構)の試作品を完成させた。続いて「ズノー50mmF1.1」(5群9枚構成)、ライカマウントの「ズノー50mmF1.1」と「ズノー50mmF1.3」が発売。後にコンタックスマウント、ニコンSマウントのものも作られた。
1956年末にズノー光学工業に商号変更。1958年には 世界で初めて完全自動絞りを備えた一眼レフカメラ「ズノーペンタフレックス」を発売した。
1961年には 主なレンズの供給先であったアルコ写真工業等の倒産の余波を受け倒産、ヤシカに買収された。それから2007年 になって有限会社フォノンから発売されたワイドコンバーターに「ズノー」の名称が冠せられる形でブランドが半世紀ぶりに復活した。
「ズノーペンタフレックス」は、クイックリターンミラーを装備し、シャッターは一軸不回転式で全速中間シャッターが使用可能。巻き上げレバーによる巻き上げ、巻き戻しクランクによる巻き戻しが可能と機構的には先進的であった。レンズは専用マウントにより交換可能でズノー35mmF2.8、ズノー50mmF1.8、ズノー58mmF1.2、ズノー100mmF2が用意されていた。