【鼻煙壷】中国美術の買取作家・取扱い一覧

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鼻煙壷

鼻煙壷
鼻煙壷(1368~現在)
嗅ぎタバコを入れておくための中国で生まれた容器・喫煙具で、別名をスナッフボトルといいます。
嗅ぎタバコとはタバコの粉を鼻の内側の粘膜に付着させてニコチンを摂取する方法で、日本で多く見られる紙巻タバコよりも長い歴史を持っています。
 
そんな嗅ぎタバコはヨーロッパから中国へ伝わり、中国でもはじめは輸入された鼻煙箱に入れて持ち歩いていました。
しかし、中国はヨーロッパと違って湿気が多いため、嗅ぎタバコは湿気てしまい、高価な嗅ぎタバコを湿気させないように容器に工夫する事にしました。
そこでまず使われるようになったのが薬などを入れていた密封度の高いガラスの小瓶でした。
このガラスの小瓶が鼻煙壷の原型となり、清の時代になると携帯用の容器から芸術性を競うものへと変化していきます。
当時は北京の宮廷内に鼻煙壷を専門に作る工房があり、そこで作り出される鼻煙壷は皇帝専用の鼻煙壷として民間で作られる雑多なものと区別するために「官僚鼻煙壷」と呼ばれ、家臣の褒美や外交時の手土産品として使われており、芸術性を高めたものでした。
現在でも官僚鼻煙壷として作られた鼻煙壷はコレクターの間からも評価が高く、当時、外交時の手土産品として中国から流出した鼻煙壷は中国のコレクターが買い戻しています。
また、手土産品としてヨーロッパへ渡った鼻煙壷は、ヨーロッパの香水瓶に大きな影響を与え、その形状は現在でも受け継がれたままのものが多く、当時流行していたアールデコ様式に大きな影響を与えた要素の一つとして有名となっています。
 
鼻煙壷の素材は金、銀、玉(ぎょく)、瑪瑙、ガラス、陶器、象牙などで作られたものが多く、日本でも輸出品として有田や伊万里などの窯で作られ海外に輸出されたものも存在しています。
現在では使用目的で所持する事が少なくなった鼻煙壷ですが、世界中に美術品としてコレクションする人が多く、中古市場でも高値で取引されています。

鼻煙壷年表


1368年 明の時代にイタリアから伝わる
1636年 清の時代に極盛期となる

1368年 明の時代にイタリアから伝わる

1636年 清の時代に極盛期となる


鼻煙壷代表作


『套藍鼻煙壺』
『白透明紅色被せ浮彫樹下人物文鼻煙壷』
『白地七彩多色貼大鼻煙壷』
『紅色浮彫鹿仙人文鼻煙壷

『套藍鼻煙壺』

『白透明紅色被せ浮彫樹下人物文鼻煙壷』

『白地七彩多色貼大鼻煙壷』

『紅色浮彫鹿仙人文鼻煙壷


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