ガラス器とは比較的融解点の低いガラスを原料として作る中国の工芸品です。
ガラス器が中国に伝来した時期については諸説あり、明、清の時代ではすでに普及しており、皿や瓶などの日用品が作られていました。
現在の主な生産地は北京と山東博山で、それぞれに特徴があります。
北京では、精巧で多彩な色彩の伝統的なアクセサリーや鳥、獣、花、果実、人物彫刻などたくさんの種類が制作されており、世界的に有名です。
また、玉(ぎょく)の模造品を得意としており、本物と見分けがつかないほど技術のレベルが高いと言われています。
山東博山では、玉(ぎょく)、瑪瑙(めのう)、珊瑚などの模造を得意としており、その美しさから博山美術ガラスと言われています。
特に実用性と装飾性を兼ね備えたガラス彫刻は北京で作られるものとは違った魅力があります。