創業年=1978年
創業者=フィリップ・デュフォー
創業地=スイス(ル・サンティエ)
フィリップ・デュフォーは、独立時計師アカデミーに所属するスイスの時計師であり、デュフォー氏が創業した同名の時計メーカーである。1948年にスイスのル・サンティエに生まれ、1967年にジャガー・ルクルトに入社後、1978年に独立した。92年には、時刻の鐘の音色で知らせる機構を世界で初めて盛り込んだ腕時計「グラン・プチ・ソネリ・ミニッツリピーター」が、バーゼルフェアで技術部門金賞を受賞して、世間で認められるきっかけとなった。以降は他メーカーからの製作依頼は断っている。
スイスのジュー渓谷にある工房で、デュフォー氏は昔ながらの時計作りの技術を継承するだけでなく、コンピュータを利用したムーブメントの設計など先端技術をも取り入れる事により、過去と現在の融合を実現し、「グランプチソネリ」「デュアリティ-」等のすばらしい作品を一つ一つ創り上げ、その完成度は他の追随を許さない。まさに、現代スイスを代表するウォッチメーカーの一人だ。
彼の出世作である「グラン・プチ・ソネリ・ミニッツリピーター」は、1983年に懐中時計版がオーデマ・ピゲから「グランドコンプリケーション」として発売され、その後腕時計化され1992年にバーゼルフェアに出品されたものである。「デュアリティ」は、アルベール・ピゲの作ったダブルエスケープメントウォッチに影響されて1983年に脱進機を2つ持つ懐中時計を試作、後に腕時計化され1996年に発表された。腕時計のダブルエスケープメントウォッチはこれが世界初である。
そして、2000年にバーゼルフェアで発表された「シンプリシティ」は、何世代にもわたって使用できるように整備しやすく設計され、シンプルながら黄金期のパテック・フィリップのような仕上げがされている。