創業年=1846年
創業者=ユリス・ナルダン
創業地=スイス(ル・ロックル)
1846年、ユリス・ナルダンによって、スイスのル・ロックルに設立された時計ブランド。
高い技術力によるマリンクロノメーターと天文時計で世界に知られている。
1862年、ロンドン世界博覧会に出品したマリンクロノメーターがグランプリを受賞。その後も数々の賞を獲得し、船舶用のマリンクロノは50ヵ国におよぶ海軍で正式採用され、ほぼ独占状態を維持した。
高級ポケットウォッチでも評価は高く、1908年東京万国博覧会の折り明治天皇と皇太子(後の大正天皇)が懐中時計を3個購入した記録が残っている。
1923年、「ブレゲ生誕100年祭」でも第一位の栄冠に輝くなど、国内外に技術力を示す。
1970年代のクォーツショックや腕時計への移行が遅れたことで追い込まれるが、ロルフ・W・シュナイダーが経営を引き継ぐと復活。
ルートヴィッヒ・エクスリン博士による天文三部作を発表し、時計界を騒然とさせる。
1985年、天文三部作の第一弾、144,000年分の天文情報をプログラムした腕時計「アストロラビウム・ガリレオガリレイ」発表。天球を模した文字盤には、太陽や月、星の位置をいつでも表示できるほか、日の出・日没、明け方・夕暮れ時間、月齢、月の出・月の入り時間、月食・日蝕の日時も表示できる。1989年に「世界一複雑な腕時計」としてギネスブック表紙を飾った。
近年では、エクスリン博士の開発による「フリーク」や、カテドラルゴングアラームを搭載した「ソナタ」、新素材ダイヤモンシルによる脱進機など、革新的なアプローチを実施。
機械製造化不可能と言われるほどの、人の手による超複雑技巧によって、世界の時計ファンを熱狂させている。