昭和から平成時代の染色家。
1917年、神田に生まれる。
20歳の時に出会った古の「辻が花」の小裂に魅了され、
いつの日かこの染を復活させたいという思いにかられる。
その後、応召、
終戦、そしてシベリアでの3年間に渡る抑留生活
といった困難な時代を経て、少しずつ「辻が花」の研究を開始。
1961年、現在の場所に一竹工房を開設し、
ここを本拠地とし、本格的な研究に入る。
その後、自身の創意工夫、
「度重なる重ね染め・重厚な絞り・独創的デザイン及び色調」
を基調とした作品を
「一竹辻が花」と命名。
20歳で出会って以来40年、ようやく「一竹辻が花」を世に発表。
60歳にして初めて納得のいく作品を完成させた。
その後、日本国内はもとより多くの海外展により、
一竹辻が花が高い評価を得る。
1917年 神田生まれ
1931年 友禅師小林清師に入門
1934年 大橋月皎師に人物画を学ぶ
1936年 北川春耕師に日本画(山水・水墨画)を学ぶ
1937年 東京国立博物館で古い辻が花の小裂に出会う
1961年 独自の染色法一竹染を創業
1990年 フランスよりフランス芸術文化勲章シェヴァリエ章を受賞
1993年 文化庁長官賞受賞
2003年 逝去