日本の工芸家。
1917年、飯田に生まれる。
日本画を川端龍子について学び、好博子は龍子から受けた雅号。
生涯、大きな工房を構えることはなく、
常に師匠1人、弟子1人の環境で活動していた。
東京友禅の第一人者で、伝統工芸展でも数々の賞を受賞する。
友禅作家として作品を作り始めた当初は、あくまでも伝統主義者で、
有禅の意匠や技法を踏襲した硬派作品ばかりであった。
やがて、突如としてそれまでの友禅の作風には見られなかった
まったく新しい試みを展開。
「天然自然の造形」という、まったく新しいコンセプトを掲げ、
自然の形象を作品に表わした。
樹木の杢目や、葉の形や葉脈、鉱物の表面など、
着物や帯の模様に取り入れ、そして多色を用いないモノトーンベースの
シックな色づかいで、スタイリッシュに自然美を表現している。