結城紬や大島紬と並ぶ、高級絹織物である。
御召は江戸時代に将軍の着物を御召物と称していたことに由来する。
白鷹御召が織られるようになったのは、大正末期。
置賜紬の生産地の一つで米流の産地でもある。
一幅に300も並ぶ小さな十字や亀甲で構成される文様は
溝を掘った板に絣糸を巻きつけて締め上げ、
その上から染料をかける板締め技法で染められる。
かつては他でもこの技法で染色が行われていたが、
板大工の不足などにより減少した伝説の技だ。
他の産地と比べてもシボが大粒なため「鬼しぼ」と称される。
現在は年間で80反ほどしか製作されなくなってしまい、
とても貴重な織物となってしまったが、
その貴重さが着物流を魅了している。