京都府出身の昭和~平成時代に活躍した日本の染色家です。
江戸時代から続く染屋「染司よしおか」の4代目としても活躍し、ローマ帝国やインカ帝国の皇帝の紫色のマントを染めていた古代染織の帝王紫(貝紫)や、天平時代の赤の再現など、古来の技法を用いて日本の染色界に大きな功績を残した事で知られています。
特に帝王紫の研究は他の追随を許さないもので、『伝統の色』『工程写真によるやさしい植物染料入門』『帝王紫探訪』『日本の色・植物染料のはなし』など長年の研究成果をまとめた著書を多数刊行しています。
ちなみに日本画家の吉岡堅二は兄にあたります。
生家は江戸時代末頃から続く染屋を営んでおり、吉岡常雄が染色の道に進む事は必然な事でした。
一時は走泥社の作家とともに染料の研究を行い前衛的な作品の制作を行っていましたが、正倉院展で見た古代染織品に感銘を受け、古代染織と天然染料の研究に没頭します。
特に帝王紫という一個の小さな貝からとる紫の色素に心奪われ、ヨーロッパからギリシャ、中近東、メキシコ、ペルーなどをめぐって、その歴史や染色法を徹底的に調べて回りました。
この帝王紫は紀元前から海洋民族が染めていたとされており、ペルシャのダリウス一世も好んだ色だそうです。
こうして吉岡常雄は、染色家として大らかでユニークな作品や、地中海や南米の土地の歴史やその土地に生息する動植物をテーマにした作品も展開していきました。
また、京都・龍谷大学で西域仏教文化研究会が発足した際は、メンバーの一人として大谷探険隊将来裂の染織技法と色彩の究明に尽力しており、古代の天然染料による染色にこだわり続けました。
1916年 京都府で生まれる
1936年 桐生高等工業学校染織別科を卒業する
1956年 走泥社の作家とともに染料を研究や前衛的作品の制作を行う
1957年 正倉院爽纈を復元する
1958年 モダンアート協会会友となる
1960年 古代染織と天然染料の研究を始める
1966年 帝王紫(貝紫)の研究を始める
1967年 貝紫の染色実験に成功する
大阪芸術大学講師をつとめる
1968年 王紫の研究のため渡欧し、帝王紫の復元に成功する
1969年 メキシコ・オアハカ州ドン・ルイス村を訪ねる(その後、数回訪れている)
00000年大阪芸術大学教授となる
東大寺、薬師寺などの古儀式の染織を奉納する
1980年 京都祇園祭南観音山の見送りに使われていた古渡インド更紗を復元する
1984年 京都国友家伝来徳川家康拝領辻ケ花小袖を復元する
1987年 阿武山古墳副葬品大織冠を復元する
00000年奈良飛鳥寺盂蘭盆会法要に際し幡および復元法衣を奉納する
1988年 奈良県吉野郡多武峰談山神社に冠・装束を奉納する
00000年8月25日逝去
1916年 京都府で生まれる
1936年 桐生高等工業学校染織別科を卒業する
1956年 走泥社の作家とともに染料を研究や前衛的作品の制作を行う
1957年 正倉院爽纈を復元する
1958年 モダンアート協会会友となる
1960年 古代染織と天然染料の研究を始める
1966年 帝王紫(貝紫)の研究を始める
1967年 貝紫の染色実験に成功する
00000年大阪芸術大学講師をつとめる
1968年 王紫の研究のため渡欧し、帝王紫の復元に成功する
1969年 メキシコ・オアハカ州ドン・ルイス村を訪ねる(その後、数回訪れている)
00000年大阪芸術大学教授となる
00000年東大寺、薬師寺などの古儀式の染織を奉納する
1980年 京都祇園祭南観音山の見送りに使われていた古渡インド更紗を復元する
1984年 京都国友家伝来徳川家康拝領辻ケ花小袖を復元する
1987年 阿武山古墳副葬品大織冠を復元する
00000年奈良飛鳥寺盂蘭盆会法要に際し幡および復元法衣を奉納する
1988年 奈良県吉野郡多武峰談山神社に冠・装束を奉納する
00000年8月25日逝去