犀角とはクロサイ、インドサイ等の角の事です。
スマトラサイとアフリカサイは鼻と額それぞれに一本ずつ、1個体に対して2本の角を持っていますが、インドサイとジャワサイは1個体につき角一本しかありません。
サイの角は鼻の皮膚が一部角質化したもので、昔は漢方薬(高貴薬)として使用されていた事もあり、サメの皮を使って粉末状にして麻疹などの解熱剤・鎮静剤として使用されていました。
また、魔除けやまじないの飾りなどに使用されています。
中国では有史以前は華南や華北にも大量のサイが生息していました。
そのため犀角は彫刻芸術品として、角の先を切り落とし、逆さにして窪みをつくり、彫刻をほどこした器、小さな花かご、花瓶、丸い箱などがあり、他にも搬指(弓を射る時に親指にはめるもの)が作られました。犀角の酒杯は故宮博物館にもおさめられています。
しかし、唐代以降はサイの姿をほとんど見る事ができなくなったため、犀角は貴重なものとなり、当時は皇帝や皇太子が冠をとめる簪に使用したり、位の高い人間にしか持つことが許されないものとなりました。
現在、サイは絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)により保護されているため、市場にはほとんど出回っていません。しかし日本国内にはわずかですが犀角が入ってきた事がございます。ご自宅に眠っているサイカクを売却の際は数ある古物商の中でもお取り扱い件数の多いいわの美術にお任せください!!
犀角杯
酒器
置物