井上昌山(いのうえしょうざん)は、都山流尺八楽会竹琳軒大師範で、100年の歴史を持つ三代目昌山銘尺八製管師です。
井上昌山は、演奏家としてNHKや民間放送の邦楽番組に数々出演し、NHKの芸術祭参加番組では何度も芸術祭奨励賞を受賞しています。
舞台音楽や歌舞伎の伴奏、テレビ、コマーシャルの音楽等の仕事も多く、ソニー、ビクターなど大手のレコード会社に吹き込み録音の経験があります。また、沖縄から北海道まで、日本各地で演奏を行い、海外ではアメリカやヨーロッパにおいても幅広く演奏活動を行っています。
さらに、門下生の育成にも取り組み、邦楽集団「白微草社」を主催し、4年毎に国立文楽劇場大ホールにて演奏会を催すなどしています。
昌山銘の尺八は、1903年に初代である祖父 留次郎が大阪市天王寺区に創業したことに始まります。父である益太郎が二代目を継承しますが、1945年に戦災によって大阪市阿倍野区に移転し、創業再開します。
現在は三代目である井上昌山が尺八の製作を引き継ぎ、50年に渡る尺八の演奏活動と尺八製作の経験を活かし、古典、現代曲、民謡それぞれに適した尺八製作に励んでいます。
1930年 尺八司昌山の三代目として大阪に生まれる。
1953年 初代星田一山門下生となり、尺八の専門家を目指す。
1958年 第一回 都山流師範試験 首席登第表。
1961年 大阪市民文化祭芸術賞受賞。
1962年 第一回井上昌山尺八独奏会を開催。
1976年 白微草社第1回演奏会を開催。